joevlog’s diary

〜路上を旅する徒然日記〜

【動画あり】全米で一番危険と言われたデトロイトに行ってみた。

アメリカ横断の旅をする最中、

財政破綻をした自動車の町、ミシガン州デトロイトに足を運んだ。
 
かつては、自動車産業の拠点としてアメリカを支えた街、デトロイト

しかし、80年代以降、自動車工業の不振や治安悪化などから人口が減少。

現在は貧困率、凶悪犯罪発生率ともに全米1位となり、

今は、かつての栄光が見る影もない状況でした。

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冷凍庫の中にいるかのような体感温度−30度の寒さのある日、

私はデトロイトの中心街に着くやいなや、その人の少なさに驚愕しました。

ネットでの情報によると、市内の3割が空き地、朽ち果てた工場やビルが放置されていて、

その廃墟と化した建物の数は、6万から7万棟ある。

ドアを破り、窓を割れば、簡単に中に入ることができるため、

ホームレスが住んだり、ギャング達によるドラッグの取引が行われるので、警察が家ごと燃やす場合もあるそうだ。

足を運んだ空き家の中には、1ドルで売られている家もあったが、壁や床が朽ち果てながらも

過去に住んでいた家族写真や衣服が散乱していたその空き家は、とてもじゃないけど、住みたいとは思えない。

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廃墟と化していたのは、住宅だけではない。

私が特に衝撃を覚えたのは、聖アグネス教会に足を運んだ時だ。

その教会は、1924年に建てられたが、建物が古く維持する資金源もなくなり、放棄された場所。

とてつもなく、大きく広いこの教会が自然災害の後のように、柱が朽ち果て、屋根や床も崩れ落ちてもおかしくない悲惨な状態で放置されていた。

教会の地下に入った私は、置いてある、まだ新しい飲みかけのビールを発見し、誰かがいる可能性を感じ、すぐさま教会を後にした。

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アメリカの国家歴史登録材で、デトロイトを代表する15階建て高層マンションである「リー・プラザ」も同様、この街と同化し、廃墟と化していた。

ここでは、人が入れないように全ての扉や窓に板が貼られていたので、立ち入ることはできなかった。

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しかし、この米国の地図から消滅する可能性があると言われるデトロイトにも人々の生活を私は見た

 今も営業しているファーストフードに入れば、人々が笑い合い、家族や友人と食事を共にしていた。

寒さに凍える私を建物の中に入れてくれ、コーヒーを出してくれた公共施設の職員さんも居た。

旅人の私に、食べ物が貰える配給場所を教えてくれたホームレスが居た。

 

それは、紛れもなく、ネットやマスメディアで流れる情報から私が抱いたデトロイトへのイメージとは違う現実の一場面だった。

悲惨的に報道されるデトロイトにもある人々の優しさ、それは情報だけでは確かめることができない現実そのものだった。


【アメリカ横断生活#49】アメリカ スラム街を越える。デトロイト 行ってみた② - YouTube